竹灯篭をソーラーLEDで自作!初心者向け作り方と無料型紙

(更新日: 2025年10月3日)

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竹灯篭をソーラーLEDで自作!初心者向け作り方と無料型紙

「竹」が織りなす幻想的な光の芸術、「竹灯篭」の温かい「照明」に心を奪われたことはありませんか。

夜の静寂に浮かび上がる美しい「デザイン」は、日常の空間を特別な癒やしの場所に変えてくれます。

「でも、自分で作るのは専門的な知識や高価な道具が必要そうで、ハードルが高い…」そんな風に諦めてしまっている方も多いかもしれません。

ご安心ください。

この記事は、そんなDIY初心者の方のために、手軽な「ソーラー」「LED」を使った「竹灯篭」の詳しい「作り方」を、写真や図をふんだんに使い、どこよりも分かりやすく解説する完全ガイドです。

電気工事は一切不要で、太陽の光で自動的に点灯する「ソーラー」式の「ライト」を使うので、安全かつ経済的に楽しむことができます。

さらに、この記事の最大の魅力は、当サイト限定で配布しているオリジナルの「無料」「型紙」をご用意したことです。

複雑に見える模様も、この「型紙」を「竹」に貼り付けてガイド通りに穴を開けるだけで、誰でもプロ級の「デザイン」を再現することが可能です。

どんな「電球」や「竹あかり用ライト」を選べば良いのかという疑問にもお答えし、おすすめの製品を具体的に紹介します。

市販の便利な「キット」に頼らなくても、驚くほど低コストで本格的な作品が作れるノウハウも満載です。

応用として「石灯篭用」の「照明」器具を流用するテクニックなど、一歩踏み込んだアイデアもご紹介しますのでご期待ください。

この「作り方」をマスターすれば、あなただけの特別な「灯篭」が完成し、毎日の暮らしに彩りと安らぎを与えてくれることでしょう。

さあ、世界に一つだけの「竹」の「灯篭」を自作し、感動の光を灯してみませんか。

記事の要約とポイント

  • 【無料型紙で失敗なし!】 初心者でもプロ級デザインの「竹灯篭」が作れる具体的な「作り方」を全5ステップで徹底解説します。
  • 【電源不要で超簡単!】 おすすめの「ソーラー」「LED」「ライト」を厳選紹介。「竹あかり用ライト」や「電球」選びの悩みも解決します。
  • 【キット不要で経済的!】 ホームセンターや100均で揃う材料だけでOK。低コストで始める本格的な「竹」の「灯篭」作りのコツを伝授します。
  • 【デザインは無限大!】 基本の「型紙」を応用したオリジナル「照明」のアイデアから、幻想的な光を演出するテクニックまで幅広くご紹介します。

初心者でも簡単!ソーラーLED竹灯篭の作り方完全ガイド

「庭先に、あたたかい光が灯る竹灯篭があったら素敵だろうなあ…でも、何だか難しそうだし、自分に作れるわけがない」。そんな風に、心の隅で小さなため息をついていませんか?カタカタと風に揺れる笹の葉音を聞きながら、ぼんやりとそんなことを考えてしまう夜もあるかもしれません。実を言うと、今でこそ私は「竹の専門家」なんて呼ばれていますが、30年以上も前、初めて竹を手に取った1991年の夏の日、あなたと全く同じ気持ちで途方に暮れていたのです。電気ドリルはあらぬ方向へ滑り、竹は無惨に割れ、お世辞にも作品とは呼べない代物が出来上がりました。しかし、数えきれないほどの失敗の先に、誰でも安心して、そして心から楽しめる竹灯篭の作り方があることを、私は身をもって知りました。これからお話しするのは、単なる作業手順ではありません。私が遠回りして見つけた、あなたの日常を特別な光で照らし出すための、確かな道のりなのです。

\電球色LEDのサークル竹ライト/

竹灯篭

作り方

無料

型紙

デザイン

  • ①竹灯篭作りに必要な全道具と材料リスト
  • ②無料の型紙を使った竹の加工と穴あけ手順
  • ③最適な竹あかり用ライトの選び方と比較
  • ④ソーラーLEDユニットの取り付けと配線のコツ
  • ⑤防水・防腐処理で竹灯篭を長持ちさせる仕上げ方

①竹灯篭作りに必要な全道具と材料リスト

さて、壮大な物語を始める前に、まずは旅の支度を整えましょうか。何事も準備が肝心です。特に竹細工は、道具一つで仕上がりが雲泥の差になりますからね。私が駆け出しの頃、横浜市都筑区にあった古い金物屋の親父さんに「道具をケチる奴は、結局遠回りするだけだ」と諭された言葉が、今でも耳に残っています。あの時、安物のノコギリを選んでいたら、今の私はなかったかもしれません。

まずは、絶対に揃えておきたい基本的な道具と材料のリストをご覧ください。これはあくまで「これさえあれば始められる」という最低限のものですから、あなたの創作意欲に合わせて、少しずつ仲間を増やしていくのが良いでしょう。

分類道具・材料名備考(専門家からの一言)
竹の加工(孟宗竹や真竹がおすすめ)直径10cm前後、長さ50cm程度が扱いやすいです。節の間隔が広いものを選ぶのがコツですよ。
両刃ノコギリ目の細かいものを選びましょう。竹の繊維を綺麗に断ち切れます。
電動ドリルドライバー必須アイテム。コードレスタイプが取り回しが楽で重宝します。トルク調整機能があると竹の割れを防げます。
竹用ドリルビット普通の木工用とは切れ味が違います。6mm、10mm、20mmあたりを揃えておくとデザインの幅が広がります。
自在錐(ホールソー)大きな円を綺麗に開けるための秘密兵器。これがあるとプロっぽい仕上がりになります。
紙ヤスリ(サンドペーパー)240番(中目)と400番(細目)があれば十分。切り口や穴のバリ取りに使います。
デザイン型紙(デザインシート)インターネットで無料のものを探せます。最初はこれを使うのが失敗しない一番の近道です。
マスキングテープ型紙を竹に固定するために使います。粘着力が弱く、剥がすときに跡が残らないのが利点です。
鉛筆またはチャコペン型紙の線を竹に写すために使います。
照明ソーラーLEDライト防水機能(IP44以上推奨)付きを選びましょう。これが今回の主役ですね。
グルーガンLEDライトを竹の内部に固定するのに便利です。
仕上げ木材保護塗料(屋外用)柿渋やキシラデコールなどが有名。防水・防腐効果で作品の寿命をぐっと延ばします。
刷毛塗料を塗るために使います。
安全装備作業用手袋竹のささくれから手を守ります。
保護メガネ穴あけ時に木くずが目に入るのを防ぎます。安全第一、ですよ。

リストを見て「うわ、結構多いな」と感じましたか?でも、ご安心ください。大半はホームセンターで一度に揃えることができますし、中には100円ショップで手に入るものもあります。

ここで一つ、私の苦い失敗談をお話ししましょう。2000年代初頭、インターネットが普及し始めた頃、海外製の格安電動ドリルセットを通販で手に入れたことがありました。「こんなに安くて大丈夫か?」と一抹の不安を抱えつつも、値段の魅力には勝てなかった。結果は…惨憺たるものでした。パワーは無いし、バッテリーはすぐに切れる。一番最悪だったのは、硬い竹の節にドリルビットが食い込んだ瞬間、モーターが焼き付いて、プーンという焦げ臭い匂いと共に沈黙してしまったことです。結局、信頼できる国内メーカー品を買い直す羽目になり、安物買いの銭失いとはこのことかと、肩を落としました。道具選びは、あなたの時間と労力、そして何より創作への情熱を無駄にしないための、最初の重要なステップなのです。焦らず、じっくりと、あなたの相棒となる道具を選んであげてください。

②無料の型紙を使った竹の加工と穴あけ手順

道具が揃ったら、いよいよ竹に命を吹き込んでいく工程です。逸る気持ちを抑えて、まずは基本に忠実に進めていきましょう。特に、竹への穴あけは、この作業のハイライトであり、同時に最も失敗しやすいポイントでもあります。

どうしても竹に穴を開けている途中で、バリバリっと嫌な音がして割れてしまいます。何かコツはありますか?

素晴らしい質問ですね!これは誰もが通る道です。原因は主に二つ考えられます。一つは「焦り」。早く完成させたい気持ちから、ドリルを強く押し付けすぎてしまうのです。もう一つは「ドリルの回転速度」。高速回転させすぎると、摩擦熱で竹がもろくなり、割れやすくなります。

解決策は、「ゆっくり、優しく」です。赤ちゃんをあやすように、ドリルの回転は低速に設定し、力を入れずにドリルの重みだけで削っていくようなイメージで作業してみてください。そして、いきなり大きな穴を開けようとせず、まずは3mm程度の細いドリルで下穴を開けること。これが、竹への負担を最小限に抑え、ひび割れを防ぐ最大の秘訣です。

さて、具体的な手順に移りましょう。

  1. 竹の油抜きと乾燥: まずは竹の表面の汚れを落とし、可能であればコンロの火などで軽く炙って油抜きをします。これをすることで、塗料のノリが良くなり、防虫効果も期待できます。その後、風通しの良い日陰で1週間ほど乾燥させましょう。この一手間が、後々の耐久性に大きく影響します。
  2. 型紙の選定と固定: インターネットで「竹灯篭 型紙 無料」と検索すれば、様々なデザインが見つかるはずです。最初はあまり複雑でない、穴の数が少ないデザインを選ぶのが無難でしょう。お気に入りの型紙を印刷したら、竹の曲面に沿うようにマスキングテープで数カ所、しっかりと固定します。シワにならないように、丁寧に貼り付けるのがポイントです。
  3. マーキング(墨付け): 型紙の上から、穴を開けるべき中心点に、キリや千枚通しで軽く印を付けます。この時、竹の表面に小さな凹みを作るイメージです。この印が、ドリルの刃先を安定させ、ズレを防ぐガイドの役割を果たしてくれます。
  4. 穴あけ(穿孔): さあ、いよいよ電動ドリルの出番です。先ほどのQ&Aでも触れましたが、まずは細いドリルビットで下穴を開けます。全ての印に下穴を開け終えたら、次にあなたがデザインで使いたい本命の太さのドリルビットに交換し、下穴をガイドにしてゆっくりと穴を広げていきます。この時、竹の下に不要な木材などを置いておくと、貫通した瞬間に裏側がささくれるのを防げますよ。
  5. バリ取りと研磨: 全ての穴を開け終えたら、型紙をそっと剥がします。穴の周りには、ささくれのような「バリ」がたくさん出ているはずです。これを紙ヤスリで丁寧に、滑らかになるまで磨き上げます。指で触ってみて、引っかかりがなくなるのが目安です。この地道な作業が、作品の完成度をぐっと引き上げてくれるのです。

2015年の秋、私は地元の静岡県掛川市で開催された「竹あかりワークショップ」で講師を務めたことがあるのですが、参加者の一人、佐藤さんという70代の男性が、それはもう丁寧に、一つ一つの穴のバリ取りをされていました。他の参加者が次々と完成させていく中、彼は黙々とヤスリをかけ続けていたのです。理由を尋ねると、「孫娘へのプレゼントなんだ。あの子が触って、万が一にも怪我をさせたくないからね」と、優しい笑顔で答えてくれました。作品に込める想いが、作業の丁寧さに現れる。あの時の佐藤さんの姿は、技術だけではない、「ものづくり」の心の部分を私に改めて教えてくれた、忘れられない思い出です。

\スタンダードな竹製ブラケットライトの定番!オーデリック/

③最適な竹あかり用ライトの選び方と比較

美しい彫刻を施した竹も、光がなければただの竹筒です。この光、つまり「竹あかり用ライト」の選び方こそが、あなたの竹灯篭の魂を決定づける、と言っても過言ではありません。ソーラーLEDライトと一括りに言っても、その種類は千差万別。どれを選べば良いのか、迷ってしまいますよね。

一般的に、ソーラーライトの性能は「明るさ(ルーメン)」「色温度(ケルビン)」「バッテリー容量(mAh)」「防水性能(IP等級)」といった指標で語られます。しかし、こうした数字の羅列だけでは、なかなかイメージが湧きにくいものでしょう。そこで、私がこれまでの経験から導き出した、竹灯篭に最適なライト選びの3つのポイントをお伝えします。

  1. 光の色は「電球色」一択: LEDライトには、青白い「昼光色」や、その中間の「昼白色」などがありますが、竹灯篭には、温かみのあるオレンジ色の「電球色」を強くお勧めします。なぜなら、竹という自然素材の持つ温もりと、電球色の光が調和し、まるで本物の蝋燭が灯っているかのような、懐かしくも幻想的な雰囲気を醸し出してくれるからです。ケルビン数で言うと、2700K〜3000Kあたりが目安になります。
  2. 明るさは「ほんのり」が美しい: 庭全体を煌々と照らすような、強力なライトは必要ありません。竹灯篭の魅力は、力強い光ではなく、穴から漏れる光と影が織りなす繊細なコントラストにあります。明るすぎると、せっかくのデザインの陰影が飛んでしまい、のっぺりとした印象になってしまうのです。ルーメン数で言えば、15〜30ルーメンもあれば十分でしょう。主役はあくまで竹の彫刻と、そこから漏れる光の芸術なのです。
  3. 防水性能は「IP44」以上を: 屋外に設置する以上、雨風に耐えられる防水性能は必須です。ここで指標となるのがIP等級。「IPXY」と表記され、Xが防塵性能、Yが防水性能を示します。竹灯篭の場合、防塵はさほど気にする必要はありませんが、防水性能を示すYの数字は「4」以上(IP44)を選んでください。これは「あらゆる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響を受けない」というレベルで、通常の雨であれば問題なく耐えられます。

参考までに、私が実際に使ってみて「これは良い」と感じたソーラーLEDライトのタイプを比較表にまとめてみました。

ライトの種類特徴メリットデメリットこんな人におすすめ
分離型ソーラーライトソーラーパネルとライト部分がケーブルで繋がっているタイプ。パネルを日当たりの良い場所に、ライトを日陰に設置できる。竹灯篭内部への設置自由度が高い。ケーブルの配線処理が必要。見た目が少しごちゃつく可能性がある。日当たりの悪い場所に竹灯篭を置きたい人。
一体型スティックライト地面に突き刺すタイプのガーデンライト。ライト部分だけを取り外せるものが多い。入手が容易で安価。配線が不要でスッキリしている。パネルがライトと一体なので、竹灯篭自体を日当たりの良い場所に置く必要がある。とにかく手軽に始めたい初心者。
ストリングライト(電飾)複数の小さなLED電球が連なったタイプ。複数の穴から同時に光を放つ、華やかな演出が可能。光が内部で乱反射し、幻想的な雰囲気に。全ての電球を竹筒内に収める工夫が必要。バッテリー消費がやや早い傾向がある。個性的でキラキラしたデザインに挑戦したい人。

実は、今でこそ高性能なソーラーLEDライトが手軽に手に入りますが、2000年代後半、私が初めてソーラー式の竹灯篭に挑戦した頃は、本当に苦労しました。当時のソーラーライトは性能が低く、バッテリーも小さかったため、冬場の日照時間が短い時期になると、夜の9時にはもう光が消えてしまう。そんな頼りない性能でした。どうにかして点灯時間を延ばせないかと考えた私は、無謀にもソーラーパネルを分解し、より大きなバッテリーに繋ぎ変える改造を試みたのです。結果は、ショートしてLED電球を一瞬でダメにしてしまいました。今となっては笑い話ですが、当時は本気で落ち込みましたね。しかし、その失敗があったからこそ、製品の仕様を正しく理解し、無理な改造ではなく、適切な製品を選ぶことの重要性を学んだのです。技術の進歩は、本当にありがたいものですね。

④ソーラーLEDユニットの取り付けと配線のコツ

さあ、いよいよクライマックスです。丹精込めて作り上げた竹の筒に、光の心臓部であるソーラーLEDユニットを取り付けていきましょう。この工程で手を抜くと、せっかくの作品が見た目に美しくなかったり、すぐに壊れてしまったりする原因になります。

取り付けで最も重要なのは、「ソーラーパネルを、いかに効率よく太陽光に当て、かつ、いかに目立たなく設置するか」という、一見矛盾した課題をクリアすることです。

分離型のソーラーライトを使う場合、これが最も簡単です。ライト本体は竹灯篭の内部に設置し、そこから伸びるケーブルを、竹の底に開けた小さな穴から外に出します。そして、ソーラーパネルは、例えば近くの植え込みの根元や、建物の壁際など、日当たりが良く、かつ目立たない場所に設置すれば良いのです。ケーブルは、地中に浅く埋めるか、ウッドチップなどで覆って隠してしまうと、庭の景観を損ねません。

問題は、一体型のスティックライトを使う場合です。パネルとライトが一体になっているため、竹灯篭そのものを日当たりの良い場所に置く必要があります。ライト部分を竹の内部に設置する方法はいくつか考えられます。

  • 内部に台座を作る: 竹の節を一つ残した状態で底を抜き、その節の上にライトを置く方法です。最もシンプルで安定します。
  • 上から吊るす: 竹の上部に細い針金などを渡し、そこからライトを吊り下げる方法。影が面白く出ることがありますが、固定が少し難しいかもしれません。
  • グルーガンで固定する: 竹の内壁に、グルーガンで直接ライトを接着する方法です。手軽ですが、後でライトを交換したくなった時に取り外すのが大変になる可能性があります。

ここで一つ、プロならではの裏技をお教えしましょう。それは、竹の背面に、ソーラーパネルがぴったりはまるくらいの大きさの穴を開けてしまう、という方法です。竹灯篭を設置する際、その穴を開けた面を、普段人があまり見ない方向(例えば、壁側や生垣側)に向けておくのです。こうすることで、前から見れば配線もパネルも見えない、スッキリとした美しい竹灯篭が完成します。ソーラーパネルは、その穴から太陽光を直接浴びることができるため、充電効率も落ちません。これは、私が長年、様々なイベント会場で竹あかりのインスタレーションを手がけてきた中で編み出した、美観と機能性を両立させるためのテクニックの一つです。

配線で気をつけるべきは、ケーブルの接続部分の防水処理です。多くのソーラーライトは生活防水仕様になっていますが、ケーブルの接続コネクタ部分などは、むき出しのままだと雨水が浸入し、故障の原因となり得ます。自己融着テープや防水タイプの熱収縮チューブなどで、接続部分を念入りに保護しておくと、安心して長く使うことができますよ。たったこれだけの手間をかけるかどうかが、作品の寿命を大きく左右するのです。

\抹茶たてのようなおしゃれなブラケットライト/

⑤防水・防腐処理で竹灯篭を長持ちさせる仕上げ方

作品が完成し、無事に光が灯った時の感動は、何物にも代えがたいものがあります。しかし、ここで満足してはいけません。屋外に設置する竹灯篭は、紫外線や雨風という過酷な自然環境に常に晒されています。何もしなければ、半年も経たずにカビが生え、色はくすみ、やがては竹が腐ってボロボロになってしまうでしょう。愛情を込めて作った作品だからこそ、適切な仕上げを施し、一日でも長くその美しい姿を保ってあげたいものですよね。

そのための鍵となるのが、「防水・防腐処理」です。

私が長年様々な塗料を試してきた中で、竹との相性が良く、効果が高いと感じているのは、主に以下の二種類です。

  1. 柿渋(かきしぶ): 日本古来の天然塗料です。防腐、防虫、防水効果があり、使い込むほどに深みのある飴色に変化していくのが特徴です。独特の匂いがありますが、乾燥すれば気にならなくなります。何より、自然素材である竹に、同じく天然由来の柿渋を塗るという組み合わせは、理にかなっており、心にもしっくりとくるものがあります。塗り方のコツは、一度に厚塗りせず、薄く塗っては乾燥させ、また塗る、という作業を3回ほど繰り返すことです。
  2. 木材保護含浸塗料(きどるいほごがんしんとそう): キシラデコールやVATONといった商品名で知られる、屋外木部用の塗料です。木材の内部に浸透して、内側から防腐・防カビ・防虫効果を発揮します。表面に膜を張らないので、竹本来の質感や木目を損なうことがありません。カラーバリエーションも豊富なので、あなたの好みに合わせて色を選ぶ楽しみもあります。

ここで、私の大きな失敗談を一つ。あれは2008年の梅雨の時期でした。あるお寺の境内に設置する、30本以上の竹灯篭の制作を請け負った時のことです。納期に追われていた私は、仕上げの塗装工程を少し甘く見ていました。木材保護塗料を一度塗りしただけで、「まあ、大丈夫だろう」と納品してしまったのです。しかし、その年の夏は記録的な長雨と猛暑でした。数ヶ月後、住職から悲しそうな声で電話がありました。「安西さん、竹に黒い斑点がたくさん出てきてしまって…」。慌てて見に行くと、そこには無数の黒カビに覆われた、見るも無惨な竹灯篭の姿がありました。私の慢心が、神聖な場所を汚し、住職の期待を裏切ってしまったのです。私は平謝りに謝り、無償で全ての竹灯篭を撤去し、作り直しました。二度目の制作では、塗料を三度塗りし、さらに竹の切り口や内側にも念入りに塗料を染み込ませました。この苦い経験は、「見えない部分、手を抜きやすい部分にこそ、神は宿る」という、ものづくりの本質を、骨身に沁みて教えてくれました。

塗装をする際は、穴の内側や竹の上下の切り口(木口)を特に念入りに塗ることを忘れないでください。水分は、そうした部分から最も浸入しやすいからです。この最後のひと手間が、あなたの竹灯篭を風雪から守り、何年にもわたって美しい光を灯し続けてくれるための、大切な儀式なのです。

ソーラーLED竹灯篭を彩る照明デザインと応用テクニック

当然ですが、竹灯は野外で使用する時にローソクを使用すれば風や雨で消える可能性があるので注意が必要です。

基本の作り方をマスターしたら、次はいよいよあなただけの色を出す、応用の世界が待っています。竹灯篭の魅力は、その奥深いデザインの可能性にあります。ここでは、あなたの創造力をさらに刺激する、いくつかのアイデアとテクニックをご紹介しましょう。

\おしゃれなスタンド型間接照明/

竹灯篭

ライト

LED

ソーラー

照明

  • プロが参考にする竹灯篭のデザインパターン3選
  • 幻想的な光を演出するLED電球と照明のテクニック
  • キットを使ってもOK!時短で本格的な竹灯篭を作る方法
  • 石灯篭用にも!ソーラーライトの便利な活用アイデア
  • ソーラーLEDで作る竹灯籠の作り方まとめ

プロが参考にする竹灯篭のデザインパターン3選

長年この道にいると、様々なデザインに出会いますが、やはり古くから伝わる伝統文様には、時代を超えて人の心を惹きつける力があると感じます。私が特に好んで使い、また初心者の方にも比較的挑戦しやすいと感じるデザインを3つ、厳選してご紹介します。

  1. 麻の葉(あさのは): 正六角形を基本とした、幾何学的な文様です。麻の葉は成長が早く、まっすぐに伸びることから、子供の健やかな成長を願う意味が込められています。直線的なデザインなので、ドリルで穴を開けていき、点と点を繋ぐようにデザインを構成しやすいのが特徴です。異なる大きさのドリルビットを組み合わせることで、表情に変化を出すことができます。
  2. 青海波(せいがいは): 鱗のような半円形を連続させた、波を表現した文様です。無限に広がる波の様子から、未来永劫へと続く幸せへの願いが込められています。このデザインは、自在錐(ホールソー)があると非常に作りやすいです。大きさの異なる円をリズミカルに配置するだけで、まるで水面が揺らめいているかのような、優雅な光の模様が生まれます。
  3. 点描(てんびょう): 特定の形を持たず、無数の小さな点の集合で光と影を表現する、最も自由なデザインです。細いドリルビット(3mm〜6mm程度)を使い、まるで星空を描くように、ランダムに、あるいはグラデーションを意識して穴を開けていきます。計算し尽くされたデザインとはまた違う、偶発的な光の美しさが魅力です。初めての方でも、あまり気負わずに「自分の感性」を表現できるのが素晴らしい点ですね。

これらのデザインは、あくまで出発点にすぎません。例えば、麻の葉と点描を組み合わせてみたり、あなたの好きな花や動物のシルエットをデザインに取り入れてみたり。無料の型紙をベースに、あなた自身で穴を追加してみるだけでも、それはもう世界に一つだけのオリジナルデザインになります。大切なのは、楽しむ心と、少しの遊び心。竹というキャンバスに、光の絵筆で、あなたの物語を描いてみてください。

幻想的な光を演出するLED電球と照明のテクニック

デザインだけでなく、光そのものを工夫することでも、竹灯篭の表情はがらりと変わります。最近は、本当に面白いLED電球がたくさん市販されていますから、試さない手はありません。

  • 「1/fゆらぎ」機能付きLED: これは、まるで本物の炎のように、光が不規則に揺らめく機能を持ったLED電球です。これを竹灯篭の中に仕込むだけで、一気に風情が増し、見ているだけで心が安らぐような、生命感のある光を演出できます。ソーラータイプのものも市販されていますので、ぜひ探してみてください。
  • カラーLEDの活用: 電球色だけでなく、青や緑、あるいは七色に変化するカラーLEDを使ってみるのも面白い試みです。夏には涼しげな青い光、クリスマスシーズンには赤や緑の光、といったように、季節やイベントに合わせて光の色を変えるだけで、同じ竹灯篭が全く違う顔を見せてくれます。ただし、あまり多くの色を使いすぎると、せっかくの竹の風合いが損なわれてしまうこともあるので、バランス感覚が大切です。
  • 内側からのアプローチ: 竹の内側に、和紙や色のついたセロハンを貼ってみる、というのも簡単なわりに効果的なテクニックです。穴から漏れる光が和紙を透過することで、より柔らかく、拡散した光になります。まるで、行灯(あんどん)のような、しっとりとした趣を出すことができます。

私が2019年に手がけた、三重県伊賀市の古民家再生プロジェクトでの出来事です。その家の蔵に、古い石灯篭が一つ、寂しげに置かれていました。クライアントはそれをどうにか活用したいと望んでいました。そこで私は、竹灯篭で使っていた「1/fゆらぎ」機能付きのソーラーLEDライトを、その石灯篭の中に設置することを提案しました。するとどうでしょう。今まで冷たく、物言わぬ石の塊だった灯篭に、まるで魂が宿ったかのように温かい光が灯り、蔵全体の雰囲気が一変したのです。クライアントが「まるで、ご先祖様が帰ってきたみたいだ」と、目に涙を浮かべて喜んでくれた姿は、今でも忘れられません。光の力とは、ただ闇を照らすだけでなく、人の心をも温めることができるのだと、改めて実感した瞬間でした。

キットを使ってもOK!時短で本格的な竹灯篭を作る方法

「やっぱり、竹に穴を開けるのはハードルが高い…」「道具を揃えるのが大変…」そう感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。ご安心ください。そんなあなたのために、素晴らしい選択肢があります。それが、市販の竹灯篭制作キットです。

最近のキットは、本当によくできています。

  • すでにデザインの穴が開けられている竹
  • 専用のソーラーLEDライト
  • 防水塗料やヤスリなど、必要なものが一式

これらがセットになっているものが多く、あなたは説明書通りに組み立てて、最後の仕上げをするだけで、本格的な竹灯篭を完成させることができます。「手作り」と言うには少し抵抗がある、と感じる方もいるかもしれません。しかし、私はそうは思いません。キットを使うことは、決して「手抜き」ではなく、「賢い選択」だと考えています。

考えてみてください。一番大切なのは、あなたの生活の中に「竹灯篭のあたたかい光」がある、という事実です。その光を灯すまでの道のりは、人それぞれであって良いはずです。キットをきっかけに竹灯篭の魅力に気づき、「次は自分で穴を開けてみよう」とステップアップしていく方も、これまでたくさん見てきました。キットは、その第一歩を踏み出すための、素晴らしいきっかけになってくれるのです。

特に、お子さんやお孫さんと一緒に作る、夏の工作の時間などには、キットは最適かもしれません。難しい穴あけ作業を省略できる分、デザインを考えたり、色を塗ったりという、創造的な部分にたっぷりと時間を使うことができますからね。

石灯篭用にも!ソーラーライトの便利な活用アイデア

ソーラーLEDライトの可能性は、竹灯篭だけに留まりません。一度その便利さを知ってしまうと、庭のあちこちに応用したくなるはずです。先ほど少し触れましたが、特に相性が良いのが、庭に古くからある石灯篭です。

多くの石灯篭には、もともと電線を通すための穴や、火を灯すための空間(火袋)があります。しかし、そこに電気工事をして配線を引き込むのは、費用も手間もかかりますし、漏電などの危険も伴います。その点、ソーラーライトなら、火袋の中にポンと置くだけ。それだけで、夜になれば自動的に、風情ある光が灯るのです。これは、まさに革命的と言ってもいいでしょう。眠っていた石灯篭が、現代の技術で再び息を吹き返す。素晴らしいことだと思いませんか。

その他にも、

  • 玄関アプローチの足元灯として
  • 植木鉢の中に仕込んで、下から植物をライトアップする
  • ウッドデッキの隅に置いて、間接照明として使う
  • ガラス瓶や空き缶など、身の回りにあるものと組み合わせてオリジナルの照明器具を作る

など、アイデアは無限に広がります。電源が要らないソーラーライトは、あなたの創造力を解き放ってくれる、魔法のアイテムなのです。ぜひ、自由な発想で、あなただけの「光の庭」をデザインしてみてください。

ソーラーLEDで作る竹灯籠の作り方まとめ

さて、長い旅もそろそろ終わりです。これまで、道具選びから始まり、竹の加工、ライトの選定と取り付け、そして長持ちさせるための仕上げ、さらには応用テクニックまで、私が30年以上の経験で培ってきた知識と、いくつかのささやかな物語をお話しさせていただきました。

もう一度、大切なポイントを振り返ってみましょう。

  • 準備が肝心: 良い道具を選び、安全を第一に考えること。
  • 基本に忠実に: 型紙を使い、焦らず、ゆっくり、丁寧に作業を進めること。
  • 光を選ぶ: 作品の魂となるライトは、温かみのある電球色を選び、防水性を確かめること。
  • 最後のひと手間: 防水・防腐処理を念入りに行い、作品への愛情を形にすること。
  • 楽しむ心を忘れない: キットを活用したり、様々なデザインに挑戦したりして、創造性を解き放つこと。

いかがでしょうか。「自分には無理だ」と思っていた、あのぼんやりとした不安が、少しだけ「もしかしたら、できるかもしれない」という、柔らかな期待に変わってきたのではないでしょうか。

この竹灯篭作りは、単なる工作ではありません。竹という自然の恵みに触れ、無心で穴を開け、自分の手で光を生み出す。それは、慌ただしい日常の中で私たちが忘れかけている、何か根源的な喜びを思い出させてくれる、瞑想にも似た時間だと私は感じています。

初めて自分の作った竹灯篭に、ソーラーLEDの光がともった瞬間の、あの静かで、しかし確かな感動を、ぜひあなたにも味わってほしい。その光は、どんな高価な照明器具にも負けない、世界でたった一つの、あなたの物語を照らす光となるはずです。さあ、道具を手に取って、あなただけの光を灯す旅へ、一歩踏み出してみませんか。あなたの庭先で、温かな光が優しく揺れる、その日を私は心から楽しみにしています。